私は、神奈川県立横浜翠嵐高校出身、心臓血管外科・循環器科を専門とする医師です。
これまで16年間、米国Harvard大学医学部附属病院であるBrigham and Women’s Hospital,Cardiovascular Divisionで臨床、研究に従事しておりました。この度、大和徳洲会病院に勤務する機会を頂き、大和市を中心とする近隣の患者様の基幹病院としての役割を発揮するようしっかり取り組んでいきたいと思います。
まず、心臓病の中でも治療が難しい難治性不整脈治療に力を入れていきたいと思います。
心房細動(しんぼうさいどう)という不整脈があります。不整脈にもいろいろな種類の不整脈がありますが、なかでも心房細動は、米国では100人中2.6人(Framingham study), 日本では100人に0.6人(日本循環器学会)と極めて有病率が高く、脳梗塞、心筋梗塞を引き起こすやっかいな不整脈です。動悸、めまい、不安感などの症状で気付かれることがありますが、心房細動とは気付かず,脳梗塞や心筋梗塞という合併症が発症してから診断される場合もあります。治療としては、抗血栓剤や心拍調整剤を用いることが多いですが、発症時期が特定されれば、カテーテル治療にて不整脈自体を根治することが可能です。
不整脈治療は深い知識と多くの治療経験を有しているのはもちろんのこと、心臓病を患っている患者さんの不安を払拭し安心感を感じて頂く優秀なスタッフが必須です。2021年1月より、日本の不整脈学界の重鎮である筑波大学青沼和隆名誉教授率いる不整脈医療チーム及び東京医科歯科大学同門のご協力を得て、当院独自の循環器チームを発足しました。当院の先鋭された循環器スタッフが患者さんのため、誠心誠意、治療に邁進致します。
健康診断で不整脈を指摘された方、他院で不整脈の治療を受けているものの薬が合っているのか心配な方、動悸、息切れ、足の浮腫、呼吸苦等で困っている方、近隣の医療機関で専門医の診察を必要するとしている方など、どなた様でも遠慮なさらず私の外来若しくは循環器外来を受診頂ければ幸いです。
新型コロナウイルス(SARS-Cov2)が発見されて約1年が経過しました。世界を席巻するこのウイルスは肺炎のみならず、血管内の血栓形成、脳塞栓の発症にも関与すると考えられ、致死率4%の危険なウイルスであり、多くの研究者が診断・治療の方法、感染の分子生物学的なメカニズム、感染経路、人体に及ぼす影響などの研究を進めています。
現在までに8万以上の遺伝子配列が報告され、伝搬経路の同定の根拠となっています。遺伝子型と感染患者の重症度との因果関係についてはまだ明らかではありませんが、重症化するウイルスの存在が示唆されています。
微小粒子のエアロゾルが媒介因子とされていますが、無症状のウイルス保有者からも感染し、地上に落ちたものも3ヶ月間は感染力を有するという報告があります。
神奈川県は新型コロナウイルス感染者数が東京都に次いで多く、昨年に引続きコロナウイルス感染の終息に向けてしっかり対処していかなければなりません。 現在我々がなすべきことは、3密(密閉、密集、密接)を避け、できうる限り感染を予防することにありますが、ワクチン接種も有効な予防法です。
新型コロナウイルスに対する予防接種については、国からの要請があれば直ちに、医師会・保健所と連携を取って当院でも行う予定です。
大和徳洲会病院は、 「生命だけは平等だ」という 徳洲会病院の基本理念を掲げ、昭和56年 3月に病床数150床の救急総合病院として診療を開始した歴史ある病院です。時代の経過とともに、生活習慣病、循環器疾患、悪性腫瘍、呼吸器疾患、等々に臨機応変に対応し、医療設備や人員体制を整備し、最高の医療を提供することを使命としてきました。
専門分野
- 総合内科
経歴
- 東京医科歯科大学卒
所属学会等
- 日本外科学会
- 日本胸部外科学会
- 日本循環器学会
- 日本透析学会
- 日本脈管学会
- 米国心臓協会(American Heart Association)フェロー
- 米国移植学会(American Society of Transplantation)
- 米国免疫学会(American Association of Immunologists)
- 米国胸部外科学会(American Association of Thracic Surgery)
- 医学博士